オシャレはやせ我慢。
というフレーズ、ほんとにコレだったかちょっと記憶があいまいですが、そんなようなのを聞いたことがあります。ほかにも、オシャレは気合い、我慢、勇気、などなど。
とくべつオシャレにこだわる方でなくても、履きたい靴、身につけたいデザインの好みはみなさんお持ちです。ヒモとかベルトとかごちゃごちゃしたのがついてない、シンプルがお好みとか。先っちょがボッテリしたのは好きじゃない、とか。
だけど、装いの材料のひとつとして色やデザインが好きで選んだものが、肝心の装い主の身体の事情にはそぐわないとしたら?
例えば足のユビにボリュームのあるかたは、つま先が細く薄くなっているデザインは合いにくい。ユビ先がきゅうくつになるので、のびのびと足ユビを使って歩くことができません。
足ユビが押さえつけられた状態で歩こうとすると、まず重心移動がスムーズにいかなくなります。巻き爪や外反母趾など足トラブルはもちろん、膝や股関節あたりにも負担が増えて、身体中どこかしら具合がよくないことになりやすいのです。
腰や膝が痛くなるとは思ってたけど、まさか靴のせいだったとは。だけど、だからってあんなボッテリはいやだなあ…(なやむ)
かつてデザイン系の仕事に従事していた身としては、そのこだわりマインドはとてもよくわかります。だけど、デザインにこだわって身体の調子が悪くなるんだとしたら、どうしましょうね。
どうしてもこんなデザイン身につけたくない、と我慢しながら腰痛とともに生きる、それも人生。がんばれる体力があるうちはがんばる、というのもアリ。
「まだ女を捨てたくない」というセリフが出てきたことも、あります。どうにか楽に履ける靴を欲しつつも、心の願いはこれ。そこに涙を見たことも。なにいってるの、身体のこと考えなさい!と単純にバッサリいくわけにも、いきません。
でも、どこかで身体本位になってあげたほうが、まさに「身」(身体)のため。そのシフトチェンジのタイミングも人それぞれではありますが、その後の人生ゆく先を考えたとき、身体本位になるのがもう少し早かったらな…と、後悔することがないようにはしていただきたいな、と思います。
靴選びのご相談。サイズ合わせ以外にも、こういった「気持ち」合わせのお手伝いをすることも、たくさんあります。